「蔵」は男のロマンである-その1

こんにちは。田村です。
きょうは自称「男前女子」のわたしが「男のロマン」について語らせて頂きます(笑)

わたしのFacebookでも紹介しましたが、今週、初めて福島県喜多方市の小田付というまちに行ってきました。
喜多方は福島県会津地方の北に位置する市で、市内には、表通りはもちろん、路地裏や郊外の集落に至るまで、
なんと4,000棟もの蔵が現存する名実共に『蔵のまち』。

いま大河ドラマで放送されている「八重の桜」でおなじみの会津藩のお城、「若松城」がある会津若松市から
電車でおよそ15分のこのまちは、商人の町として栄えました。
また、日本百名山のひとつ、飯豊連峰飯豊山の豊かな伏流水と、良質な米に恵まれ、
昔から酒、味噌、醤油などの醸造業が盛んな町でもあります。

その醸造業を営む場として、「蔵」が最も適した建物であったことから、
現在でも数多くの蔵が「酒蔵」「味噌蔵」「醤油蔵」として使われています。

そんな喜多方の蔵群のスゴイところは、建築様式や材料が実に多様であること。
蔵の王道「白漆喰」のほか、「黒漆喰」や「土壁」、「煉瓦」の蔵もあります。

さらに驚くべきは、「蔵=倉庫」の既成概念を見事に覆してくれる使い方!
醸造蔵や貯蔵蔵だけでなく、住居としても使われているのです。
人呼んで『座敷蔵』!
ひいてはお屋敷の塀は「塀蔵」、トイレは「厠蔵」!

最近では使われなくなった蔵を利用して「アロマ蔵」や「カラオケ蔵」など、
実に様々な用途で使われ、人々が暮らしているのです。

その様は、まさに「「暮らしのうつわ」と言う感じ。

地元の方に聞いたところ、
喜多方ではその昔、「40代で蔵のひとつも建てられなければ男の恥」とばかりに、
その規模や芸術性を競っていたのだとか。

どうりで、壁のデザインからディテール、扉の技巧にいたるまで、細かいところまで丁寧かつ美しく造られています。

喜多方男子の夢とロマンの結晶、カッコイイです。

今日の締めくくりにもうひとつ蔵に纏わるお話を。

明治13年、喜多方では大火が発生しました。
市の中心部から広がった火の手は多くの家々を焼きつくしたのだそうです。
やっと火事がおさまった時、人々が見たのはくすぶる焼け野原の中で厳然と建つ蔵の姿。

喜多方の人々にとって、きっと蔵はまぎれもない「誇り」であり、大切に大切に今日まで守り継がれてきたのでしょう。

次回はそんな喜多方の蔵の「お洒落」について語りたいと思います。

それではまた。

< Yukari Tamura >

 

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